【レースレポート】JシリーズDH第5戦・岐阜ウイングヒルズ大会
by: 松永 剛

行ってきましたジャパンシリーズDH第4戦、岐阜・ウイングヒルズ白鳥大会!
今回はレポート長いよ!気合入れて読むべし!!(笑)

 

ジャパンシリーズDHも残すところあと2戦、今回の岐阜大会、そして10月の石川一里野大会。
そろそろシーズンも大詰めで、ポイントランキングの行方も気になるところですが・・・

 

ということで金曜日に会場入り。天気は程よい晴天で、日向に居るとちょっと暑いくらいです。

コースは、従来からハイスピード&バンピーな路面が定番のウイングヒルズですが、今回は大会主催者&コースセッターの案として、全クラス同一コースでの開催。通常のレースですと部分的にエリートのみ、もしくはエキスパートとエリートのみ難しい区間(大抵は林間のシングルトラック)を設定して、クラス毎のレベルに合わせてコース設定を行います。
今回の趣旨としては、全クラス同じコースで走ることで、単純にトップエリートとその他のクラスのライダー達がタイム比較が出来る点、そして誰でも走れるコースで初心者層の参加者を増やそう、という考えがあったようです。中京地区のホビーライダーの中には、ウイングヒルズのコースは難しい、危ない、という認識をしている方も多いようで、それを払拭したかった、というのもあるようです。(確かに従来Jシリーズのエリートが使用していたコースはかなりの難易度です)。
これに対し、多くのトップライダー達は、海外の大会(ワールドカップや世界選手権)のコースのレベルはどんどん上がっており、国内のコースは遅れを取っている。国内最高峰を謳うジャパンシリーズのしかもトップクラスのエリートのコースの難易度を下げるとは何事か!という意見が多数出ておりました。
まあそうは言ってもレースはレース。決められたコースを一番速く走った人が勝者です。走るしかなかったんだ!!ということで、レースはスタートしました。

先述したとおり、全クラス共通の難易度の下げたコースですが、ゲレンデとジープロードをひたすら下るハイスピード&ペダリングコースでした。しかしながら、ゲレンデ区間のコーナーにはバンクは一切無く、バンピーな路面のフラットコーナーを繰り返し、さらにかなりの区間で漕ぎが必要で(斜度がゆるい区間が多いので、漕がないとタイムが出ない)、コーナーリングテクニックとペダリングスキル、そして体力のトータルバランスが必要な、ある意味「ハイレベル」なコースとなっていました。
そう、難易度=危険度が下がっていたとしても、そこを速く走るには、どんなコースであれやはり技術や体力は必要なんです。なので、やはり誰でも勝てるわけではないのでした。

 

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練習中の安達選手。コースの中にはウッドチップを敷き詰めた区間も。これもまた難所のひとつ。
ライダーは安達靖。
(Photo by GONZALEZ)

 

さて今回の話題はもうひとつ。2010年、史上初にして最後となった、国内DHレースの3冠(ナショナルランキング1位、全日本選手権優勝、ジャパンシリーズランキング1位)を達成して惜しまれつつ引退をした安達靖選手(DIRTFREAK/SARACEN)がこの第4戦から電撃復帰!というのを前回のレポートでお伝えしました。やはり気になるのは約2年間本格的なレース活動から離れていた選手が、たとえ当時史上最強と言われていたとはいえ、どれだけのタイムを出してくるのか?!ウイングヒルズで過去に幾度と無く優勝をしている安達選手、非常に注目が集まっておりました。

そして、決勝前日に開催されたタイムドセッション(公式タイム計測・成績には影響なし)で、なんと2番手のタイムを叩き出したのです!
最速タイムは前回の富士見大会(秋)で久しぶりの表彰台に上がった、永田隼也選手(A&F/ROCKY MOUNTAIN)。その永田選手にわずか1秒ちょっとの遅れ。これは現役時代とまるで変わらないのでは?!という期待が周囲に広がりました。3位には現在ランキング1位、シリーズチャンピオンに大手をかけている井手川直樹選手(Devinci/SUNSPI.com)が安達選手との差、わずか0.073秒差につけています。
翌日のレース本番も、この3人が中心に展開されることを想像するのは容易でした。

 

さて、練習日の福田選手(渋谷本館)も練習を重ねます。ウイングヒルズは相性が悪いと言っていましたが、前々回の野沢大会ではゲレンデのハイスピードは楽しい!結構いける!などと言っていたので、どうなるのかな?という感じでしたが・・・
練習走行のしすぎは体力を削る、しかしながらコースを覚えてリズムよく走れないとタイムは伸びない・・・という難しいところではありますね。

 

そしていよいよレース当日。

まず朝一はエリートクラスの練習タイム。1時間45分の練習時間で大体多くのライダーは2~3本程の練習を行い、コースコンディションの変化やコースの最終確認などを行います。続けてエキスパート以下のクラスの練習がスタート。こちらは2時間。各自、同様に練習をしていきます。

 

そしてスポーツクラスの決勝開催後に行われるのが、エリートクラス決勝。トップ30人が決勝へ進めます。
現在のランキング順にスタートをしていくので、予選1stライダーは井手川選手。前日僅差で3位だったので、もちろん予選トップの可能性は十分にあります。続けて2番手スタートは現在ランキング2位ながら、去年・今年の全日本選手権の覇者の清水一輝選手(AKI FACTORY TEAM)。昨日のタイムドセッションでは、一瞬ディレイラーにチェーンが噛み込むトラブルがありリズムが崩れてタイムロスをしていましたが、予選ではどうでしょうか?
そして、注目度No.1の安達選手、愛知県在住で、隣の県のここ岐阜大会には多くのアダチファンも駆けつける中、今シーズン初登場なので、なんと最終走者として予選を走ることとなります。

 

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スタート地点でウォームアップ中の安達選手。

 

スタート前に「予選で一番最後に走るのは初めてだ!」とちょっと変な緊張感を感じていましたが・・・スタート地点で大会スタッフや次のエキスパートクラスのライダー達が見守る中、勢いよくスタートし、視界から消える約20秒程の間、一度も足を止めることなく漕ぎぬけていきました。そして出たタイムがこちらです。

 

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予選トップタイムをたたき出した安達靖選手。
バイクは2013年より本格的に日本に入ってくるSARACENのDHバイクのMYST。
パーツチョイス及び組立てはmattsが行ったスペシャルバイク!
(Photo by MonsieurAshiya)

 

Rank BIB NAME TEAM TIME  
1 76 安達 靖 DIRTFREAK/SARACEN 3:35.428  
2 3 井手川 直樹 Devinci/SUNSPI.com 3:37.517 +2.089
3 10 永田 隼也 A&F/RockyMountain 3:38.123 +2.695

 

 

 

出ました(笑) 1番です!
前日のタイムドセッションのタイムを大きく上回り、しかも2位の現在ランキングトップの井手川選手に2秒以上の差をつける結果に。正直このコースはタイム差が出にくいコースではありますが、ここまでやってしまうとは。これには「現役」のライダーたち、特に2位、3位の井手川&永田の両名は黙っていられるわけがありません!そしてこの予選タイムの結果が、この後の決勝のタイムに大きな影響を与える結果になるのです。

 

とその前に、エキスパートクラスをお伝え!

われらが福田選手、現在ランキングは15位と、最終ランキングで20位以内ならばエリート昇格となるのですが、目標は残り2戦でなんとしても現在のランキングを維持すること。その為には最低でも20位以内の順位が欲しいところです。
前日も当日朝も積極的に練習をしていた福田選手ですが、なかなか速度に乗れない!と悩んでおりました。
単純にペダリングをしても路面のギャップに食われてしまい、トラクションがかかりにくい。さらにコーナーが連続するので、1つのコーナーでリズムがすれると、それが積み重なって最後には大きくラインから外れてってしまい曲がれない、そんなところで悩んでいたのですが・・・自分からも色々とアドバイスはしたのですが・・・どうなったか?!スタート直後は勢いよく駆け抜けて行った福田選手、結果はこちら↓

 

 

Rank BIB NAME TEAM TIME  
1 305 加藤 将来 Team Transition Racing 3:46.656  
2 290 岩手 信   3:47.019 +0.363
3 258 下垣 大樹 FK170 3:48.764 +2.108
:       : :
33 201 福田 佑二郎 YsRoad Nustyle/RR 4:02.225 +15.599

 

 

Nooooooooo!!!!まさかの33位・・・途中リズムに乗り切れなかった、と話す福田選手、転倒は無かったもののタイムは伸びず、33位でした。

 

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ギャップから飛び込む福田選手!
(Photo by GONZALEZ)

 

ちなみに優勝した加藤選手、年齢制限で優勝してもエリートに上がれないので今期2勝目!今回のタイムは、エリートの決勝でも予選通過、24位に入れるタイムです。素晴らしい!

そしてポイントランキングが大変なことに・・・・

 

 

Rank BIB NAME TEAM POINT
1 305 加藤 将来 TeamTransitionRacing 655
2 234 金子 匠 Team Yellow &STREAM.. 434
3 217 岡田敏彦 ぴっとRC/try-j 434
:       :
19 201 福田 佑二郎 YsRoad Nustyle 271

 

 

ボーダーラインギリギリまで一気に急降下!!!!アブナイヨーーーーーーー!!!
このパターン、昨年と同じ雰囲気です・・・もうあとは、最終戦で現状よりひとつでも上を目指すしかありません。
全6戦中、有効ポイントが5戦で計算されるので、現状よりポイントをアップするには、第2戦の富士見の49位よりよい順位を最終戦で出せばよいのですが、20位以降の選手のポイントが大幅にUPして抜かれる可能性も大!なので、少しでもいい順位、いや、今シーズンベストの順位を目指したいところです!ということで、勝手に目標設定!12位以上!!
ということで、福ちゃんの運命や如何に?!最終戦はレース決勝2日前に会場入りし、入念にコースチェックと練習、体調管理をして挑みますよ!頑張りましょう!!

 

 

そして、お待たせしました。エリートクラスのレポートに戻ります。

予選で2秒差をたたき出した安達選手、決勝のスタートは最終の30番目。さてさて、そのまま最後にトップタイムをたたき出し、復帰第1戦を優勝で飾ることが出来るのか!?

決勝がスタートし、まず最初に3分30秒台に突入したのは予選16位だった九島勇気選手(玄武NinjyaTV)。しかしながら、予選の安達選手のタイムにはまったく及ばないタイム。
全体にタイムはアップしているものの、なかなか安達選手予選タイム3分35秒を超える選手が出てきません。そしてようやく、予選5位の青木卓也選手(TEAM GIANT)が34秒台に突入し、これまでの最速タイムを更新。そして残るは4名、今年はコンスタントに成績を出している、小山航選手(BANSHEE)、永田、井手川、最終走者の安達。
小山も予選タイムからタイムを更新するも、直前の青木のタイムを越えることなく暫定2位。そして前日のタイムドセッションで1位と好調の永田がなんと32秒台というタイムを叩きだし、一気にトップに!そしてそれに続く井手川がさらに更新し、こちらも32秒台!!これは速い!!!そして残るは最終の安達。スタート地点から見た安達選手は予選と変わらずにあっという間に最高速に乗せて漕ぎぬけていきましたが・・・ゴールしたタイムはトップに及ばず33秒台の3位!!

 

 

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最終コーナーを抜け、ゴールラインを目指す安達選手(決勝)。
その先には、暫定トップでホットシート前で、タイム掲示板を腕を組み見つめる井手川選手。
周囲の観客も息を呑んで見守る。
(Photo by GONZALEZ)

 

ということで白熱した決勝は、優勝井手川直樹、2位永田隼也、3位安達靖と、安達選手が現役時代にガチンコバトルを繰り広げていた2010年以前のようなトップ3による激しい名勝負となりました!

 

 

Rank BIB NAME TEAM TIME  
1 3 井手川 直樹 Devinci/SUNSPI.com 3:32.246  
2 10 永田 隼也 A&F/RockyMountain 3:32.589 +0.343
3 76 安達 靖 DIRTFREAK/SARACEN 3:33.973 +1.727

 

 

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エリート男子表彰台
(Photo by GONZALEZ)

 

決勝終了後、安達選手にお疲れ様!と言葉をかけると、「心肺機能がきつかった!足が途中でもう無くなって、後半はかなりバタバタした。レース復帰しても、もう少し気軽な感じで走れるかと思ったけど、タイムドセッションで2位、予選で1位出しちゃって、なんか勝たないといけないような雰囲気で、今までに感じたこと無いようなプレッシャーを感じた(笑)。でも復帰戦って1回しかなかったから、勝てなかったのは超悔しいよ!!」と興奮気味に語ってくれました。

メカニックmattsとしては、再び戻ってきた安達選手のバイクを作らせてもらい、会場でもお手伝いさせてもらえて、しかもこのレース展開。プロメカニック時代に戻ったかのような緊張と興奮を味わいました。やっぱレースは最高!

 

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ゴンドラ下のギャップを越えていく、優勝した井手川直樹選手
(Photo by GONZALEZ)

 

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今回全セッションでトップ3以内につけ安定した走りだった永田隼也選手
(Photo by GONZALEZ)

 

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今年のJシリーズで圧倒的な強さで全戦優勝している末政実緒選手(FFC/INTENSE)
次回最終戦も優勝で完全勝利なるか?
(Photo by GONZALEZ)

 

 

今年はあと1戦残していますが、最終戦には現在ランキング2位の清水一輝選手が同日開催のアジア選手権に日本代表として参加するために、ジャパンシリーズは欠席。今回の大会で井手川選手が清水選手より上の順位で終了すれば、今年のシリーズチャンピオンが確定するというレースでしたが、それを見事に優勝で勝ち取りました。(清水選手はクラッシュで29位)
最終戦はシリーズチャンピオンも決定してしまい、消化試合といった感じになりそうですが、完全新規のコース、そしてコースセッター内嶋亮が作る、超難易度のコースという噂!ここをどうみんなが攻めていくのか、そして今回素晴らしい成績で復帰を果たした安達選手が早くも優勝しちゃうのか?それともチャンピオン井手川が今期4勝目を上げるのか?などなどまだまだ楽しみはいっぱいです!

ということで、ジャパンシリーズDH最終戦・石川一里野大会は10月13日(土)決勝です!レポートをお楽しみに!!

一里野スキー場でまってます♪ (CVアスミス)

 

 


 

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