MTB世界選手権メカニックレポート!
by: 松永 剛

帰国して大分経ってしまいましたがようやくレポートをお届けいたします!

全国1億2千万人の内の極僅かなめかにっくちゃんファンの皆さまお待たせいたしました!!

 

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2014年9月1日~7日の期間にわたり開催された、UCIマウンテンバイク世界選手権大会に、JCF日本代表選手団のメカニックとして参加させていただきました!
 
まずメカニックとしての参加依頼があった経緯をお話ししましょう。
 
私mattsは2009年より新宿本館のスタッフとして働いておりますが、それ以前に2001~3年までの間にもワイズロードで働いていたんですね。そしてその期間中に同僚であったOKU氏と共に国内のジャパンシリーズなどを中心に、内嶋亮選手(A&F SANTACRUZ)、増田まみ選手(同)らのサポートを開始。
2004年ワイズロードを退社し、当時のDHチームの2強の一つ、Team Ikuzawa(監督は往年のレーシングドライバー、生沢徹氏)に専属契約でメカニックとして所属し、その後2009年までの6年間をプロメカニックとして国内のレースを回っていたのはご存知の方もいらっしゃると思います。
その際に、当時JMA(日本マウンテンバイク協会)のT氏(現在はJCFのMTB小委員会)に声をかけていただき、時期を見て世界選手権のメカニックをやってみないか?と言われていたのが今回実現しました。
 
JCFでは、来る2020年の東京オリンピックでのXC、BMXのオフロード自転車競技でのメダル獲得に向けて選手、スタッフの強化を行っており、今回自分が強化スタッフとして選出されたのもその影響もあるかと思います。
今回は初の日本選手団との帯同、また海外でのメカニックとしての活動も初めてなので、とにかく出来る範囲内で全力で、また同時に勉強、経験を詰む為の参加であるという気持ちで参加させて頂こうと思いました。
 
【準備編】
まず、メカニックとして必須の工具をどのように運ぶかを検討しました。
通常店舗では、キャビネット型の工具箱を使用しており、過去のレースメカ時代も含めレース会場での作業時にはそれをそのまま車で持っていって、というのが通例でした。
今回は飛行機の手荷物として持ち込む為、工具箱では持っていけないので、ParkToolのツールバックを用意し、その中に詰められるだけ工具を詰め込んでいくことにしました。
その他にバイク整備に欠かせないワークスタンドも持参。同行する先輩メカニックであるやまぢ氏(元GIANTジャパン、現メリダチーム監督兼メカ)と相談し、現地で電源が用意できるということでコンプレッサーを持っていくことに。現在のMTBレースシーンではチューブレスタイヤを使用するライダーが大半の為(特にXCでは)、コンプレッサーは必須と判断しました。
飛行機に積んでもらえるギリギリサイズ(寸法、重量)に抑えて(個数は選手団全体でオーバーしていますが)なんとか持ち込むことが出来ました。
 
 
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こちらが現地でのテックの机の上です。左が自分のツールバッグ、右がやまぢさんのです。
間においてある『コーラ』は重要なアイテムですね。(大会期間中に何本飲んだんだろう・・・?w)
 
 
 
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今回はテントもテーブルもあったので、以前自分が視察にいったイタリアで開催された
世界選手権のときのように、青空ブース(テント無し)ではなかったので、実に快適でした!
 
 
 
さて、ここからは時間を追ってレポートしていきたいと思います。
ちょっと長文になりますがご容赦ください!
 
 
【1日目(8/30)】
朝10:30の飛行機で成田からフィンランドのヘルシンキへ。
出国時に案の定、大型の自転車や機材の持込で重量やサイズオーバーでアップチャージを取られたりと若干バタバタしましたが無事出発。
10時間ほど飛んでヘルシンキへ、そこからノルウェーのオスロ行きの飛行機に乗り換えます。今回はトランジットの時間設定が悪く、ヘルシンキ空港で4時間ほど時間をつぶすことになったのですが、この時点でさっそく北欧の物価の高さにやられ始めました。
オスロ空港からはチャーターバスでレース会場近くのホテルに向かいます。
会場のハーフィルスキー場は、リレハンメルオリンピックの会場の一部でもあったスキー場で、リレハンメル市内から車で20~30分程さらに内陸に入ったところです。静かな綺麗な街でよかったのですがレストランなどが殆どなく、ホテルの近くのスーパーに日々通うことになりました。現地ホテルに到着したのは現地時間の夜の10時。日本時間で言うと翌日の午前5時ごろなので、ドアtoドアで24時間近い移動となりました。
 
 
 
 
【2日目(9/1)】
ホテルで朝食を済ませて、早速選手のバイクの組立の手伝いです。
基本、選手自身が行うのですが、一部不具合が出たり、調整が必要な箇所は随時メカニックが作業を行います。
今回、日本人選手はDHが2名、XCが男女合わせて14名の計16名と中々の大所帯でしたので、組立だけでもそれなりの時間と手間を要します。
組立終了後、XC選手は会場周辺の視察もかねてロードワークに出発。DH選手は会場のレースコース以外がバイクパークとしてオープンしているのでそこで練習を行いました。メカニック他スタッフも合わせて車で移動し、ブースの状況などを確認。
 
 
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部屋でバイクを整備中。
写真に写っているのは、2014年の全日本チャンピオンの武井選手のバイク。
 
 
 
【3日目(9/2)】
この日もメインのレース会場ではXCの試走が実施されており、各選手はそれぞれのペースで練習。メカニックはテックブースに待機して、都度選手のバイクチェックを行いました。
コースの路面、特にロックセクションの岩が鋭利なものが多く、パンクが多発することが予想されましたが、最終的にはほぼ全ての選手が最低でも1回はパンクするような状況。コンプレッサーのお陰でチューブレスのタイヤ交換も難なく行えたのは良かった!他の国のメカニックの方にもコンプレッサーを貸してあげたりと、やはり荷物の持ち込みが限られる各国の遠征チームは機材面で大分ワークスチームと比べると貧弱さは否めませんが、出来る範囲内でやっていくのもメカニックの仕事なので、頭をつかって作業を行っていきました。
 
夕方からはメイン会場から少し離れた、リレハンメルの市街地郊外でXCエリミネーターが開催され、日本からは今年の全日本選手権を征した、武井選手、與那嶺選手の男女1名づつが参加しましたが残念ながら予選で敗退。
日本選手団も応援観戦に向かいましたが、トップクラスのスピードや競り合いは物凄い迫力でした。
街中や公園内を使用したコースレイアウトのエリミネーターは観客も集めやすく、またトーナメント勝ちあがりなのでレースの展開もわかりやすいので是非国内でも日本でも開催して欲しいですね。
 
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写真はスタート地点脇の選手がアップしているところです。イマイチよくわかりませんがw
街中のちょっとした広場みたいなところです。
 
 
 
レース様子は、RedBull.tvでライブ中継されていましたが、オンデマンドで見ることが出来ますよ!
 
 
 
 
 
 
【4日目(9/3)】
この日は午後からDHのコースウォークが実施されたので、DHに参加する清水選手、加藤選手の2名と共に徒歩にてコースをチェック。
 
コース全長:2200m、標高差が500mというプロフィールですが、国内で開催されている大会のコースと比較すると標高差が大きく、全体に斜面がきつい印象。
今回のコースは過去にもワールドカップが開催されており、難易度もその中でも高いようで、選手からの評判も良いようです。
 
コースはスタート直後に大きなジャンプが3つ、そのままハイスピードを維持したまま最初のロックセクションに突入、その後ゲレンデのハイスピード区間(ジャンプやバンクが付いたコーナーなど)ととにかく平らな部分が殆どない岩と根っこだけの林間区間を繰り返してゴールまでむかうレイアウトです。
 
主にロックセクションでのラインをチェックして来ましたが、日本のコースがどこも簡単に見えてしまいそうなレベルでした。トップライダーのライン取りが非常に気になるところです。
 
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DHファンにはおなじみのスタート直後の特大3連続ジャンプ。一気に速度も加速して、短いロックセクションに突っ込みます。
 
 
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こんな感じのデッカイ岩とか根っこがドッサリあります。
路面の土の部分が殆ど見えないような箇所も多数あり、日本の比ではない感じで見てるだけで圧倒されます。
 
 
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中盤の一番難易度が高い林間部分。
ここは斜度もキツイです。立ち木は地球に対して垂直に生えてますので、路面の傾斜角がお分かりいただけるかとw
 
 
レースで使うコースはこんな感じで非常に激しいのですが、会場となったバイクパークはWC用コースの他にも10本近いルートがあり、レース期間中も一般のお客さんが走れるコースもあり多くのライダーが走りに来ていました。小学生くらいの子供や、レンタルバイクを借りてのツアー客も多くにぎわっていました。
 
 
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山頂から数本のルートに分かれており、そこの間を繋ぐように枝道がまた何本も有ります。
各コースにはこんな感じで看板が立ててあり、レベルなどの表記があります。ジャンプばんばん飛ぶようなコースもあれば、
XC車でも走れるような下りのツーリング的なコースもあります。
どんな人でも楽しめるコースはMTBがスポーツとして一般的な欧米ならではという感じでした。
 
 
さて、コースウォークから戻るとそのままXCチームリレーのスタート直前だったので、フィードゾーンに入り、選手のサポートに回ります。
 
チームリレーは男女混合4名で行う短時間のリレーです。1人1周ずつ順番に走ります。
日本チームは、ジュニアの平林選手、U23の沢田選手、女子の末政選手、男子エリートの山本選手が参戦。
 
途中末政がパンクのトラブルに見舞われ転倒、フィードゾーンでホイール交換を行うも大幅にタイムロスをしてしまい、最終結果は24位/27チーム中。優勝したフランスチームからは6分程の遅れでした。
 
 
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UCIのランキング順に奥から配置されたフィードゾーン。何故か日本の配置場所には屋根がないんです・・・格差社会!!
(翌日からはテントが用意されましたw)
 
 
 
【5日目(9/4)】
5日目からはXCの各クラスが連日レース開催となります。
まずはジュニアクラス。前日のチームリレーゴール後に失神して病院に搬送された平林選手はドクターストップで出場できず、山田将輝選手のみがエントリー。
この日から、従来のコース中盤のフィードゾーンの他に、スタートライン直後にテックサポートのみのエリアが急遽設けられ、山路メカがフィードゾーン、自分がテックゾーンに入りました。各国スペアホイールなどを用意していましたが、日本選手団は各自1セットしかスペアホイールがないため、フィードゾーンに準備、自分は工具類とチェーンのみ用意して待機。
 
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結構ノンビリしてるベテランメカニック氏(スイスチームだったかな?)
 
 
ジュニアスタート直後、砂煙を上げながらテックゾーン前を選手が駆け抜けていきましたが、テックゾーンが終了する当たりで中盤の選手が転倒、そこに数名の選手が突っ込む形になり、山田選手が巻き込まれました。後続の選手に轢かれてしまい、他の選手が全員通過した後に最初に転倒した選手と山田選手のみが傷だらけの状態で残されていました。テックゾーンを離れての選手やバイクへの接触は違反となるため、声をかけることしか出来ず、なんとか立ち上がって走り出すも、負傷の度合いが酷く、2週目の中盤でリタイヤし、そのまま病院へ搬送となりました。半身の擦過傷と骨にひび、歯も強打したようで数日間入院となってしまいました。
 
テックゾーンの先がゆるい右コーナーになりつつコース幅が減少するため、選手同士の接触などが起こりやすく、クラッシュが今後も起こる可能性がある旨、この後走る選手達に伝え、スタートの位置取りなどに生かしてもらうことにしました。
 
 
 
【6日目(9/5)】
6日目は午前中にジュニアDHのシーディングラン(タイム計測)があり、加藤選手と共にスタート地点へ。
工具類とドリンクを持って上がり、スタート直前までサポート。スタート後のジャンプエリアで声援を送り、無事通過するのを見届けてゴンドラに乗車して下山。
 
 
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結構ガスってるスタート地点。
視界不良でも選手はコースをちゃんと覚えてるのでガンガン飛んでいきます。すごいです。
 
 
 
途中若干のミスがあったものの、トップから20秒遅れの24位。目標はジュニア一ケタだったので、あと10秒の短縮が必要ですが、本人好感触だったようでいけるかも?という感じでした。
バイクは前日の練習時に一回パンクをしたのみで好調。パンク後は若干空気圧を上げてパンク対策としました。
 
 
午後からはXCのU23が開催。女子は相野田選手、男子は中原選手、沢田選手、山田誉史輝選手、そして当店でアルバイトしている我等が、前田こーへー選手が参戦!
 
■リザルト
U23女子・相野田:43位(-2LAP)
U23男子・沢田:60位(-1LAP)、中原:70位(-1LAP)、前田:88位(-3LAP)、山田誉:DNF
前田は練習時にパンクをしていなかったものの本番でパンクを喫し大幅タイムロス。レース本番でのパンクは過去殆どなかったようで非常に悔しそうでした。
他の選手たちも、なかなか本領発揮できなかったようで悔しそうでした・・・世界の壁はやはり厚い!!
 
 
【7日目(9/6)】
XC最終日の7日目はXCO男女エリートが開催。
XCレースは午後からで、午前中にはDHIのタイムドセッションが開催されました。いよいよレースも大詰めといった感じで、多くの観客も押し寄せ賑わいも最高潮に。
 
DHI男子に参戦の清水一輝選手は今年からイギリスのMADISON SARACENチームに所属しワールドカップを転戦しており、経験も豊富。チームは男女4名の構成ですが、清水選手以外は全員イギリス人で、さながら英国ナショナルチームのような雰囲気ですが、しっかりとジャパンのサムライへのサポートもやってくれています。
タイムドセッションのサポートはSARACENチームのスタッフがスタート地点に入ってくれるということで、自分はゴールエリアで待機し、他の選手のタイムなどをチェック。
本戦ではないので、他の選手もどこまで本気で走っているか判らないが、大よそのタイムの基準となるタイムドセッションの結果は57位。トップからは17秒遅れ。
日本でこの程度の遅れなら30位以内には入れるが、海外のレースは全体のタイム差が非常に拮抗しており、この順位。とりあえず目標だったトップからの遅れ20秒以内には入れたので、決勝ではもう少しつめてさらに順位を上げて行きたい所。
 
 
午後からはXCOの世界最高峰の戦い、エリートの女子と男子。
女子にはトライアル、ダウンヒルと世界ジュニアチャンピオン獲得、全日本選手権DH15連覇という偉業を成し遂げた末政選手が昨年から真剣に取り組んでいるXCでエントリー。それと今年度の全日本チャンピオンの與那嶺選手の2名が参戦。
男子は海外のスペシャライズドワークスチームに所属する山本幸平選手、今年度の全日本覇者の武井選手、アンカーの斉藤選手、平野選手、そしてGIANTの門田選手の5名が参戦。
自分は他のXCレースと同様、スタート直後のテックゾーンで待機。
 
 
女子がまずレーススタート。日本の女子のレースとは比較にならないパワフル、スピーディーなライディングでレースは展開。末政選手が途中渋滞に巻き込まれたり、シフトレバーの不調でペースをつかめずタイムを落としてしまい途中でラップされる。與那嶺選手も奮闘するもやはりレベルの高いコースに翻弄され途中ラップで終了。
リザルト
與那嶺:60位(-2LAP)、末政:63位(-3LAP)
 
 
続いて男子。世界で一番早いXCレースが幕を開けた。
 
スタート直後の問題エリアも特にクラッシュなどもなく全員通過。しかし砂埃が凄くライダーは前が見えているのかどうか。
1周目トップは2012~13のWCチャンピオンのニノ、それに続いて今年のWCチャンプのアブサロンが続く。
日本勢のトップは山本選手が1分半、武井選手が2分、以降、斉藤選手、平野選手、門田選手の順で進む。1周目をトップは12分で通過しているが、日本人の最後尾ではそこから4分ちかい遅れが出ていた。
以降、毎週タイム差は開いていき、途中パンクなどのトラブルがあったりで次第にラップされていく日本勢。最終ラップまで入れたのは山本選手と武井選手のみ、武井選手も最終ラップで80%ルールによりカットされ(※リザルト上ではDNF扱いになっている)、唯一山本選手のみが同一ラップでの完走となった。
 
リザルト
山本:31位(+9:38)、武井:順位不明(-1LAP)、
平野:74位(-3LAP)、斉藤:75位(-3LAP)、門田:90位(-4LAP)
 
 
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男子XC決勝の際はこんな感じで待機していました。
今回はスペアホイールもあったので、持って行き、ホイールバックの上に工具を並べて遣いやすい状態に。
これは他のチームの多くがやっていたので真似をしてみました。
結局自分はテックの作業を行うことはありませんでしたが、非常に緊張した時間を過ごしました(汗)
 
 
XCのレースの模様はこちらでチェック!
 
 
 
 
 
【8日目(9/7)】
いよいよ大会期間も最終日。この日はDHのみの開催で朝からDHづくしです。
 
ジュニアクラスの試走開始が朝8時からと早めだったので、会場近くの宿泊していたホテルを7時過ぎに出発し、ブースで準備。
ジュニアに参加の加藤選手は今年6月のジャパンシリーズ富士見大会エリートクラスを制した若手トップライダー。
朝1本目の試走の際にロックセクションでリヤホイールを引っ掛けクラッシュしてしまいDEEMAXのリムが大きく変形した状態でブースに戻ってきた。
あいにく振れ取り台を持参していなかったので、末政選手が所属するUNIOL TOOL TEAMのブースを訪ね、工具を貸してくれるように依頼(英語が苦手なので身振り手振りでなんとか通じたようでw)快く貸し出してくれました。
とりあえず、スペアホイールにタイヤを付け替え、ライダーには続けて練習に出てもらい、その間にDEEMAXの振れ取りを行うも、あまりに変形量が大きく修正は不可能と断念。MAVICもブース展開をしていなかった為、代わりのリムも入手できなかったので、結局練習時に使用していたホイールで結晶を走ることに。
 
昼過ぎにジュニアのDH決勝がスタート。中盤出走の加藤選手のサポートの為に山頂からスタート地点へ移動。
トップチームは待機場所にローラー台を持ち込んでアップをしている。ちょっと緊張した面持ちの加藤をリラックスさせるために雑談などしつつスタートを待つ。スタート直前に気合をこめて握りこぶしを交わしてスタート台へ見送る。スタート直後のジャンプエリアの横で走り抜けていくライダーを掛け声で送り出して、とりあえずサポート終了。
 
ロックセクションが得意といっていた加藤選手だが、練習の疲労、朝のクラッシュでぶつけた肩の痛み、緊張からか思うような走りが出来ず、タイムを縮めることが出来なかった。しかしそれなりの感覚はつかめたようでした。まだまだ伸び盛りの若手、今後にも期待&要チェックですね!
 
 
リザルト DHジュニア男子 加藤:39位(+28秒208)
 
 
 
その後最後のレースとなるDH男子エリート。清水選手のサポートはSARACENチームが行ってくれていたが、念の為自分もスタート地点に向かう。世界トップクラスのレースのスタートではどんなサポートが行われているのかも見ておきたかったので行くことにした。
ジュニアの時にはまばらだったサポートスタッフも所狭しとスタート地点に集まってきており、多くのライダーがローラー台でウォーミングアップをしている。清水選手もチームが用意してくれたバイクでウォームアップを行い、スタートへ向かう。SARACENのメカと軽く挨拶をして2人でスタートを見守る。
 
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アップ中の清水一輝選手。まわりには世界のトップライダーたちが。
清水選手もすっかりワールドカップライダーである。
 
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現地到着時には結構痛んでいたバイクだが、レース前日に全て綺麗にリフレッシュされていた。
多くの部品が新品に交換されていたりと、トップチームの凄さが垣間見れた。
清水選手も気持ちよくライディングできるはずだ。
 
 
 
 
勢い良くスタートしていった清水選手。
彼が無事に視界から消えていった後、コースサイドをゴールエリアまで歩いて降りていくことにした。数日前にコースウォークをしてライン検証をしていた所を他のライダー達がどう走るのか、チェックしようと思った。
 
今回のコースでは観客への配慮が素晴らしく、コースサイドをスタートからゴールまで歩いて移動できる様に専用の通路が作られていた。
多くの観客がコースサイドを移動しながら、様々なポイントで選手が走っていく様子を見ることが出来る。それほど険しい道ではないので、子供達もワイワイ言いながらコースサイドで選手へ声援を送っていた。子供の頃からこんなトップライダーの素晴らしい走りを見ることが出来たら、きっとMTBに興味をもって乗りたくなるに違いない。
 
 
さて、コースはとにかく日本にはないレベルの激しいロックセクションやデカイジャンプの連続。コースサイドで見ていると、ワールドカップでは予選通過するかどうか?というレベルの選手でもどんどん走り抜けていく。果たして日本国内にはこのコースをまともに走れるレベルのライダーがどれほどいるのだろうかと思うくらいである。
 
コース中盤以降になると、今年の成績の良いライダー=速いライダーがぞくぞくと降りてくる。観客も盛り上がる。トップライダーはやはり安定感が素晴らしい。見ていると簡単に走っているようにも見えるが、瞬間での判断力や、ピンポイントにラインを選んでバイクコントロールできるテクニック、そして荒れた路面でバイクを押さえ込む体力、全てのバランスが取れていないと、このレベルのコースを速く走ることは出来ない。
また、コースチェック時に予測していなかったらラインを使う選手も居たり(そこには入れないんじゃないか?と話していたところにすっとラインチェンジして走っていくライダーが居て驚いた)。
 
最終的には自分の横を通過したときにも安定していると感じたイギリスのジー・アサートン(GT)が優勝。
今年のWCシリーズチャンピオンの若手のジョッシュ(SANTACRUZ)は途中まで1秒以上のアドバンテージで走っていたが、ゴール直前の橋のジャンプを飛びすぎてしまい、地面に着地した際に足首辺りを骨折し、最後の100mほどを惰性で走りぬけたために僅か0.4秒差で優勝を逃した。(ゴール後にそのまま救急搬送された)。3位にはオーストラリアのトロイ(SPECIALIZED)が入った。
 
清水選手はトップから18秒遅れの57位。タイムドセッションの時とほぼ同じ位置につけた。後半大分ばたついたようでタイム短縮はならなかった。しかし過去の世界選手権やワールドカップと比較しても、差が最も少なかったのでは?という成績だった。選手のレベルが拮抗している昨今の海外レース、あと少しのタイム短縮で大きく順位を上げることも出来る可能性が大きく見えてきた。XCよりDHの方が世界との距離は少なく感じた。
 
 
リザルト DHI男子エリート 清水:57位(+18.555)
 
 
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優勝したG・アサートン。ハイスピードコーナーからドロップオフする箇所だが非常に安定していた。
ジョシュのクラッシュにより、僅差での優勝となった。
 
 
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最終区間の林間部を通過するラットボーイこと今年のWCシリーズチャンプのジョッシュ。
ここの区間でも抜群の安定感を見せていたが、この数秒後に怪我を負うことになる。早い復帰が望まれる。
 
 
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かつて自分が所属していたチームもHONDAのサテライト供給を受けていた繋がりもあり、
その頃から応援している元世界チャンピオンのグレッグミナー。今回は途中でクラッシュがあり30位に沈んだ。
レース前に話をすることができたが、HONDA時代のことを覚えてくれていたようで、嬉しかった!
ジョッシュとピートと共にプロトタイプの27.5インチのSANTACURZ V10に乗っていた。
ちなみに前日のタイムドセッションではトップタイムをマークしていただけに非常に残念な結果だった。
 
 
 
ということで、全てのレースは終了。
 
延べ9日間にわたる世界選手権メカニック参加は終わった。
 
 
今回感じたことは、毎回海外のレースに日本人が参加する度に言われている、世界との壁。
これはコースのレベルだけでなく、選手をサポートする側(チームや競技連盟、メーカーなどなど)、選手の考え方など色々な面が言えるのではないかということを身をもって感じた。
 
そんな中でも、海外チームに所属して切磋琢磨しているライダー達はやはり意地もあるだろうが、今回も非常に頑張っていたと感じた。
国内がすぐにでもコースやチームの環境を海外レベルに対応するというのは現状では難しいので、いち早く世界に通用するようになるにはやはり海外で経験をつんでいくのが一番近道だと感じた。
が、それに頼ってばかりいると、国内のレベルは一向にあがらないので、同時進行で国内のレベルアップも進めていく必要があるだろう。
レジャースポーツとプロスポーツが混同している日本国内では、過度のレベルアップは一般参加者離れを助長してしまうので、難しいところではあるのだが・・・
 
 
メカニックとしては今回初参加となったわけですが、自分の対応力がまだまだ低いと感じました。先輩やまぢメカには大分助けていただきました。ありがとうございました!
また今回はXC選手が非常に多く、いままであまり交流のなかったXC系の選手とも知り合えて、今後は国内外のXCももっと興味を持って接していこうと思いました。
 
 
ということで、非常に長文になりましたがレポートを終了させていただきます!!
 
もっといろんな話を聞きたいなーという方は是非店頭で!いろいろ裏話とかもありますので是非是非w
 
 
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今回のおまけ
 
 
海外ワークスのブースはデッカイ!!そしてカッコイイぞ!という写真。
 
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SRAMのトレーラーハウス!!でけええええええええええええええwwww
 
 
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これが正面。こんな感じでSRAMがサポートしてる選手をバンバン面倒見ちゃいます。
ここのメカたちは年中このトラックで世界中のサーキットを回っているそうな。
そんな仕事も楽しそうじゃないですか?w
 
 
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今回DH男子チャンプを獲得したGアサートンが所属するGTチームもトレーラー。
メカニックたちはこんな感じで選手より先にレース会場入りしてブースを組み立てます。
準備だけでおそらく1日仕事ですが、選手をバッチリサポートし快適に過ごしてもらう為には大事なお仕事です!
 
 
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レース会場となったノルウェーのハーフィルバイクパーク。もちろん冬場はスキー場。
事前の天気予報を見ていると、最高気温が15度とかでどんだけ寒いんだろうと警戒していたが、
天気も良く日差しもあったのでそれほど寒くもなく、非常に快適に過ごせました。
 
 
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XC若手勢はレース終了後にゴンドラで山頂まで上がって練習がてらDHトレイルを楽しんできた模様。
真ん中でウイリーしてるのがおなじみ、前田こーへー選手。バランス感覚は下手なDHライダーより素晴らしいですw
 
 
wcs14_30.jpgこの金ピカバイクはサム・ヒルのスペシャルバイク。NUKEPROOFの新型DHバイク。
もちろんこれも27.5インチ。トップライダーの殆どは27.5インチのDHバイクを使用していました。
今後のスタンダードになるのは間違いない感じ?

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そしてこれも今後のDHのスタンダードになるのか?段数を減らしてトラブルを防ごうという仕様。
SRAMのDH専用ディレイラーに7段のギアを装備。
残念ながら、サム・ヒルも中盤のロックセクションで巴投げを食らって上位入賞ならず。
 
 
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女子チャンピオンは、清水選手が所属するMADISON SARACENの英国ガール、マノン・カーペンター。
これは今大会用に用意されたスペシャルカラーのSARACEN MYST。ユニオンジャックカラーがカッコイイ!
マノンはワールドカップのシリーズタイトルも獲っているので、2冠達成。おめでとう!!
 
 
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サムライJAPAN、カズキ&マサキの日本男子DHチーム。
今回はDHの派遣選手はこの2名だけだったが、もっと多くの選手にも世界のDHレースに参加して欲しい!
 
 
 
 
 
恒例のオマケその2
 
 
 
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イオナ&連装砲ちゃん in ノルウェー
 
深くは語るまい・・・w
 
 
 
 
以上、おわりだよー!(●・▽・●)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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